オールドプルトニー17年(Old Pulteney 17 years)

46 700ml

オールドプルトニー17年(Old Pulteney 17 years)は、スコットランド北部の港町「ウイック」で生まれたハイランドモルトの一つ。ウイスキー評論家として名高いジム・マレー氏が選ぶ「ウイスキー・バイブル」において世界一(2012年)に選ばれるなど、各所から高い評価を受けています。

蒸留所とボトルの形状



ウイックの街にあるオールドプルトニー蒸留所は、今からおよそ200年前の1826年創業。強い海風に晒されるこの街は、当時ニシン漁が大変盛んだったそうで、漁獲量は世界トップクラスと言われたほど。


オールドプルトニーのボトルケースには、そんな19世紀のウイックの街を象徴する絵が描かれており、また“オールドプルトニー”の名前は、その漁業の主導者「ウィリアム・ジョンストーン・プルトニー」から名づけらています。


ボトルの形状もまた特徴的!ヒョウタンの様な窪みを持つこのボトルは、オールドプルトニー蒸留所の銅製ポットスチルをイメージしたもので、同シリーズの大きな特徴となっています。この特徴的な形は見た目以外にも恩恵があり、窪みがある事で手に持ち易く、重いボトルを持ってグラスに注ぐ際にも扱い易いです。


オールドプルトニーはラインナップの多さでも知られていて、一般に出回っている12年、17年、21年の他、30年、35年、40年の上位酒、また「ノスヘッド」や「ナビゲーター」、「スペクトラム」「クリッパー」など、特別な名称の付いた銘柄も多数存在します。同じ名称で、これ程までバラエティに富んだ銘柄も珍しいものです。


塩味はそのまま、完成度はあと一歩



それではグラスに注いでみましょう!初めて栓を開けて注ぐ際に出るこの「トクットクットクッ」という美味しそうな音。通常この音が鳴るのは最初の1杯くらいなものですが、特殊なボトルの形状によってオールドプルトニーは3杯目、4杯目くらいまで、この音を楽しむ事が出来ます。


口に含んでみると、初めは12年と大差が無い感じ…。しかし余韻と華やかさが格段に違います。12年の塩味はそのままに、更に味わい深くなった印象です。
12年に比べて、しょっぱさが若干抑えられてまろやかになっているのかと思いきや、この華やかさが返って強烈に感じる事もあり、人によっては12年よりも塩気がしつこく感じる場合もあるかもしれません。個人的な評価としては12年よりも上ですが、完成度としてはあと一歩のところ。


価格は1万円越え





市場価格は11,000円ほど。17年物のウイスキーとしては若干割高な印象ですが、それでもオールドプルトニー独特の塩味と華やかな余韻、そして完成へ向かってゆく課程の味は、一度は試す価値ありだと思います。
ミディアムボディで辛口、そんな17年物のオールドプルトニーを、是非味わってみて頂ければと思います。

自己評価:220 point