ザ・シングルトン‐グレンオード12年 (THE SINGLETON of Glen Ord Aged 12 years)

700ml 40

自社の看板商品「富士山麓」を除いては、カナディアンやバーボン、テネシーといった北米産の輸入ウイスキーに力を注ぐキリンですが、その中で唯一マトモ()で根強い人気を誇るのが「シングルトン」です。
シングルトンを製造するグレンオード蒸留所は、スコットランド北部に位置し、創立1838年と長い歴史を誇っています。


蒸留所とボトルの形状



アメリカンオークの黒い樽で熟成されるのが特徴で、その仕込み水は、蒸留所の周囲を囲む山の湧水や川の水など、豊かな自然の恵みから得ています。


ボトルの形は特徴的で、平べったい楕円柱をしています。「グレンフィデック」と同様にセミハードの外箱付きで、購入時の持ち帰りにも安心です。楕円柱ながら、前後の面の形状が異なっています。カーブを帯びた前方に対し、後方は平らに近い形をしています。



通常のラインナップは12年の他、15年、18年が存在しますが、15年は日本未発売です。中には35年という長期熟成の限定品が存在するそうです。


バランスの良いスモーキーテイスト



グラスに注ぐと、甘く柔らかい豊潤な香りが漂います。
色はかなり濃い目の琥珀色。光に当てると、氷への屈折に伴って妖艶な輝きを放ちます。


口に含んでみると、初めぶどう酒の様な果実の甘みがあって、その後に若干スモーキーテイストを感じます。これが余韻となって、数秒間口の中に残り続けるのですが、ボウモアの様な強い煙たさは無く、またオールドパーの様な臭みも無く、僅かな苦味として認識するほどのソフトなものです。
風味に偏りが無く、とてもバランスの良いウイスキーと言えるのではないでしょうか。


手ごろな価格は買い?



市場価格は¥3,500ほど。コスパとしては値段相応のレベルですが、甘めで飲みやすい中にも、ウイスキーらしいスモーキーなテイストがあって、初心者が舌を鍛えるにはもってこいのウイスキーだと思います。

自己評価:190 point