サントリー 響17年 (SUNTORY HIBIKI Aged 17 Years)

50ml ミニチュアボトル

かつてサントリーの「響」と言えば、手軽に味わえるブレンデッド・ウイスキーの代表格だったと思います。2009年に登場した「12年」は、30年以上熟成された原酒をブレンドしながら¥5,000程という、今では考えられない程のコスパを実現していました。
それが、かのマッサンブームをきっかけとした不条理なブームによる原酒不足によって、2015年に販売終了。代わりに出てきた「Japanese Harmony」は、その余りにも若い原酒の多用によって「響」の名を汚すほどに酷いものとなってしまいました。

ミニチュアボトルはお手頃



「響」シリーズの中で、使い物にならないJapanese Harmonyを除けば、今となってはこの「17年」が最も手を出し易い銘柄に浮上した訳ですが、それでも相次ぐ価格改定、およびプレミア価格によって、700mlのボトルで¥15 ,000はする高級ウイスキーです。


その代わりとして、この17年には50mlのミニチュアボトルがリリースされており、大手家電量販店などでは定価(¥840)で現在も購入する事が出来ます。同じような軌跡を辿った「山崎12年」のミニチュアボトルと共に、たまの贅沢として何本かストックするには最適でしょう。


味わいは素直で大人しい



封を開けただけで豊潤な香りが引き立ち、グラスに注いで見ると、甘い香りが漂ってきます。


口に含んだ瞬間、バナナ風味の甘みが先行し、ブレンデッドとは思えないほど素直でストレートな味わいです。アルコールが凝縮された様な感触は多少あるものの、舌を差すような刺激は殆ど無く、とても飲みやすい代わりに、少し主張が足りない気がします。余韻は全くと言って良いほど無く、ちょっとガッカリした気分にさせられます。

後にも先にもコレほど大人しいウイスキーは、他に「グレンリヴェット15年」くらいしか思い当たりません。ガブガブ飲めてしまいますが、この内容ならば以前の「12年」の方が、存在感はある様に思えます。


ボトルの価格は1.5万円



ボトルの市場価格は¥15,000ほど。日本においては一過性のブームに過ぎなくとも、中国や香港勢の旺盛な爆買いによって、今後ますます価格高騰にさらされる事と思います。
この価格を出すならば、同じサントリーでもまだ一万円以下で買える「山崎12年」を選択する方が、利口と言えるのではないでしょうか。

自己評価:195 point