サントリー・オールド (SUNTORY OLD WHISKY)

700ml 43
ブレンデッド・ジャパニーズ

「だるま」の愛称で知られるサントリーの人気ラインナップ「オールド」は、かつては高額な酒税により、一部の社長や会社役員等しか飲めない高級ウィスキーだったそうです。しかしその後の酒税法改正に伴う値下げに加え、ブレンドする原酒の見直し等によって、今では庶民の晩酌のお供として、多くのファンを携えています。


遂に値上げ!それでもお買い得?


日本産ウィスキーの急激なブームによって、サントリー・ウィスキーの値上げが相次ぐ中、このオールドは“低価格帯”商品の一つとしてその値段が据え置かれていましたが、遂に20164月より、およそ12%の値上げが施行されてしまいました。

それでも尚、これだけの歴史を誇る老舗ウィスキーが1000円台で買えるというのは、ある意味お得なのかもしれません。ただ、その長い歴史の中でレシピには確実に改良が加えられているでしょうから、私の様な若い世代が嗜んでいる今のオールドの味は、古き良き時代を知る年長者たちからすると「本物ではない」のかもしれません。


複雑な味わいは病みつきに!



グラスに注いでみると、「山崎12年」の様な豊潤な香り立ちは無く、グラスに鼻を近づけると、何とも言えない独特の臭みに近い香りがします。
ただ、鼻を劈く様な鋭いものではなく、形で例えると、上は丸く下は平らのカマボコの様なイメージを持ちます。 



これを初めて口にした時は、正直「?」が頭に浮かびました。とても複雑で、何を言いたいのか分からない味。若い原酒の割りにアルコールの刺激自体は少ないものの、その複雑な味わいが最終的に「臭み」となって口に残ります。
「角瓶」のレベルに比べるとマシですが、これは常用なんてとんでもない、と当時は思いました。 



しかしこれを一瓶空ける頃、オールドへの理解が深まったのか、この複雑な味わいをスムーズに受け入れられる様になりました。口に含んだ瞬間、あーでもない、こーでもない、とその味に対する答えを探し回るのですが、それを“厄介事”として感じていた当時とは違い、今ではその味の迷いを楽しんでいます。

その後のリピート本数は数知れず、旅行にもハーフボトルを持っていく程です。やはりウィスキーは、最低一瓶空けないと批評する資格なし、という名言は当たっている様な気がします。


価格は超お手頃!コスパ最上級のボトル




市場価格は¥1,600(税抜)程度。私の常用している中でダントツ最安値のウィスキーですが、同時にコスパも最上級です。
今後の更なる値上げが無い事を祈ると共に、更なる若い原酒を入れたレシピへの変更が無い事を祈るばかりです。

自己評価 155 point