ブレンデッド・スコッチ
初めて「シーバスリーガル12年」を飲んだ時、香り高くて好印象ながらも、その特段魅力の無い“普通”な味わいに肩透かしを食らった覚えがあります。標準的な12年物のスコッチ・ウイスキーの味わいながらも、若い原酒によるアルコールの刺激が先行して、味の深みが感じられませんでした。
日本人に向けたテイスト
この「ミズナラ」エディションは、同じシーバスリーガルの12年ものながら、その仕上げに日本産のミズナラの木が使われた「ミズナラ樽」による熟成期間が含まれているのが特徴です。日本人に向けた味わいにブレンドされているそうで、スモーキーさを抑えた果実の様な甘みが特徴のテイストだそう。
「シーバスリーガル」のキーモルトになっているのは、スコットランド北部にあるStrathisla蒸留所で造られた「ストラスアイラ」です。日本産のミズナラ樽によって、どの様な味わいになっているのでしょうか。
飲みやすくなったシーバスリーガル
グラスに注いでみると、「12年」同様に果実の香りが広がります。バランタインなんかと比べても、その香りの豊潤さは軍を抜いていると言えるでしょう。
口に含んでみると、アルコールの刺激は少なく、とても飲み易い印象。ややオレンジテイストの甘さが引き立ち、スムーズに喉の奥へと入って行きます。ただ、この味わい自体は「12年」とさほど変わりは無く、ミズナラ樽での仕上げによって、味の深みまでもが増した様には感じられません。
市場価格は3,000円台前半。この価格を出すならば「グレンモーレンジ・オリジナル」や「オールドプルトニー12年」など、シングルモルトの美味しいウイスキーが沢山あります。
通常の「12年」に比べればはるかに美味しいですが、私は何本もリピートするに至りませんでした。
自己評価:170 point