オールドパー12年 (Old Parr Aged 12 years)


オールドパー12年は、スコットランドの北部、スペイサイドのクラガンモア蒸留所の原酒をキーモルトとして、計40種類もの原酒がブレンドされた、ブレンデッド・スコッチウィスキーです。


瓶の形状



日本への渡来は明治時代初期、西洋文化を視察する為に欧米に送り込まれた欧米使節団が、西洋文化の象徴として日本に持ち帰ったものとして知られています。明治天皇を初め、吉田茂元首相など数々の著名人も愛用したとされるオールドパー、どの様な味わいが楽しめるのでしょうか? 


オールドパーの瓶の表面には、おおよそメロンの様なひび割れを模した模様が刻まれています。これは、17世紀の陶器ボトルをイメージしているのだとか。その上、飲み口の部分が長く、独特の形をしています。Barに置いてあると見栄えしそうな洒落たデザインです。
やや大きめの750ml瓶は横幅が広いので、注ぐときに片手では少し持ち難いでしょう。

尚、オールドパー12年には箱が付属しており、製造時期によって金色のものや朱色のタイプも存在するのですが、ディスカウントストアや大型のスーパーマーケット等では箱なしで販売されているケースも多く、箱に拘る方は注意が必要です。 

若干スモーキーな味わい



グラスに注いでみると、やや濃い目の琥珀色で香りは少なめ、若干スモーキーなピート香が漂ってきます。


口に含むと、その瞬間アルコールの刺激が鼻の上部に抜ける感じがします。
その後に残るスモーキーな余韻は、「ボウモア」などのアイリッシュ・ウィスキーに比べると少ないものの、特に初めて飲んだ頃は“臭み”として感じられ、幾度となく眉を顰めていました。

ただ、それ程強い癖ではないので、一瓶を空ける頃には慣れてきて、スイスイ飲める様になっていきます。とは言うものの、味わいとしては特徴に欠け、特筆する様な旨みも感じられません。残念ながら、何度もリピートするには至りませんでした。

価格は安いが好みが分かれる味



市場価格は¥3,000程度。この価格ならば迷わずグレンリベットやオールドプルトニーを選んでしまいます。ただ、初心者が手軽に“スモーキー”テイストを味わう1本としては、敷居が低くて良いのではないでしょうか?
あまりおススメはしませんが、有名な銘柄ですので後学の為に一度は飲んでおくべきボトルです。

自己評価:145 point